monk13’s blog

個人的な雑記帳です。うそ書いてたら指摘してくださいませ。

"先生"と呼ばれる方々へ(授業を行う上で、最低限の品質を担保するTips3つ)

お疲れ様です。

ときたま勤勉な学生。monk13です。

まえがき

この記事は、この世にいる"先生"と呼ばれ授業をされている方々に送ります。全員じゃなく、Shitな授業を展開されている先生方限定ですが。

 

 

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と悪態はここまでで。今回は、ある程度のまとまった時間(60分以上くらいかなー)で授業をするときに、気をつけるべき点、Tipsを3つまとめてみました。よければ参考にしてくださいませ。

 

これを書いた背景には大学で受けているシンドイ授業たちがあります。ほとんどの先生方の授業があまりにおもしろくなさすぎて、ストレスが溜まって仕方ありません。教える立場にたつなら最低限の準備ぐらいはしてこいよ。と思います。

 

以下グチ半分で、書きます。お許しください。まぁ一応、授業の品質を上げる方法ですので、少なからず役立つと想いますので。

アジェンダ

  1.  授業の品質とは
  2.  授業の最低品質を担保するTip3つ
  3.   Tipその1 アジェンダを提示する
  4.   Tipその2 最初と最後にまとめを提示する
  5.   Tipその3 話をするときに、抽象的な自己言及をする

1. 授業の品質とは

Tipsを確認する前に事前説明をすこしさせてください。授業というものを、大きく分けて3つの種類に私は分類してみました。

 

  1. Shit(クソ)
  2. Good(おもしろい)
  3. OK(許せる)

 

ちなみにこれらは授業を以下の観点で評価し、その品質をはかっています。(つもりです。)

 

  • "コンテンツ(内容)"
  • "コミュニケーション(媒体)"

 

"コンテンツ(内容)"は、授業で供給される情報そのものの価値、"コミュニケーション(媒体)"は、情報の伝え方の上手さです。

 

以下、分類したものを簡単にどんなものか書きます。

 

 ■ Shit(クソ)

教科書を読んだほうが、よっぽどためになる授業のこと。

ex)・ただ教科書・プリントを朗読するだけ

・気の向くままに無計画に先生がはなす

 

つぎに

 

■ Good(おもしろい)

積極的に授業を受けよう、話を聴こうという姿勢が維持できる授業のこと。

・いわゆる"話し上手"

ex)はなすテンポ・話の構成・語彙や表現のセンスがすぐれている

・必要な情報に加えて、その他有益な情報を生徒に供給している

ex)「この覚え方は…」「ちなみに…」

 

最後に

 

■ 「OK(許せる)」

先生の話を聴いていられる授業のこと。

上記した「Shit(クソ)」と「Good(おもしろい)」の間にあたる品質。

テキストベースの媒体(教科書等)よりも効果的なコミュニケーションを行えており、

話の内容をノイズなく理解できる状態が保たれている。

 

 

私が受けている授業は8割方が「Shit(クソ)」、1割が「OK(許せる)」、1割が「Good(おもしろい)」ぐらいの分布です。まぁ辺境の地にある底辺学校なので仕方ないかもしれませんが。

2. 授業の最低品質を担保するTip3つ

今回のおはなしは、前述した「OK(許せる)」の品質を担保するための方法です。より上質な授業のためには、細やかなテクニックが必要になりますが、最低限の品質を確保するなら、以下の点をまもることで及第点がもらえるでしょう。

 

  • Tipその1 アジェンダを提示する
  • Tipその2 最初と最後にまとめを提示する
  • Tipその3 話をするときに、抽象的な自己言及をする

 

ちなみに、これらはすべて "コンテンツ(内容)"に関してです。コミュニケーションに関しては「教室のうしろまで声が聞こえる」程度が望まれます。「コミュ障で、大量の人を相手にしてはなせません。」とかまでは、ここでは助けられません。

 

人前で話せるための方法や、上手に行うテクニックはまた別の機会に。

 

Tipその1 アジェンダを提示する

アジェンダとは、 その日にはなすことの全体像を一覧で示したものです。

アジェンダ(agenda)

1 計画。予定表。議事日程。協議事項。

特に、政治・政策的な分野で、検討課題、行動計画、の意で用いることが多い。

2 スケジュール帳。備忘録。

By デジタル大辞泉 コトバンクより

 

論文や本でいう目次と考えるのが早いかもしれません。ちなみに別に“目次”でも"アウトライン"でもかまいません。印象に残すためにキャッチーなワードを使っているだけですので。

 

【TODO】聞き手に対して、まずは アジェンダを提示する。

全体像をまず聞き手に認識させる必要があります。

 

これは聞き手の思考にかかる負担を軽減し、情報を理解することに注力してもらうためです。大量の情報を与えられた際に、情報を理解することに加えてそれらを整理することまでエネルギーを費やすと、多くの人のあたまはショートして、こころが折れかねません。情報を整理するときには、抽象・具体・並列・順接・逆接など、各情報同士がどういった関係性になっているのか判断を随時おこなうことになります。これにはかなりのコスト(時間・労力)を費やすことになるでしょう。

 

ならばあらかじめ全体像を提示し、はなしの流れや要点をまず聞き手に把握してもらうことで、不要な負荷を軽減することができる。という算段です。

 

また、はなしの途中で聞き手が迷子になることも防ぐことができます。以下のような疑問・不満の程度を軽減することを助けてくれます。

 

「この話どこまで広がるんだ。。。」

→「さっき具体例を言ってたから、もう少しでまとめだろう。」

 

「いつまでこの話なんだ。。。」

→「この話が最後やな。しっかり聞いておこう。」

 

「どういう気構えで聞いたらいいんだ。。。」

→「あ。これ話が本題からそれて、雑談やな。聞き流しとこう。」

 

このようなことから、聞き手の理解を最大化するためには、

アジェンダの作成・提示が不可欠といえます。

ちなみにアジェンダは、この記事の冒頭に書いたようなもので構いません。

はなす内容をパラグラフ化したときにつけるタイトルが妥当でしょう。

 

Tipその2 最初と最後にまとめを提示する

【TODO】まとめ(要旨)を授業の冒頭と終わりに必ずいれる。

要するに「結局、何が言いたいのか」を最初と最後に聞き手には明確に伝えましょう。要旨に含めるべき情報は以下の3つがあります。

 

  • 主題(〜だ。〜してくれ。〜すべきだ。)
  • 理由(目的・背景)
  • 獲る効用(メリット)

 

これらを伝えることで、聞き手の思考を方向づけ、理解を促進することができます。

主題は、とどのつまり伝えたいメッセージを意味します。

「勉強しろ。」

原発反対。」

「解の公式はこれだ。覚えろ。」

「日本の法体系の基礎を、今日は理解してくれ。」

 

どんな文章だってかまいません。「一言でいうと、〜ってことだったんだなぁ。」と端的に聞き手が想起できるように明快なものが望ましいとは思いますが。

理由は、そのはなしをする"文脈"を聞き手に理解してもらうためです。

例えば"ピッキングの技術(ピッキング:閉まっているカギをあける方法)"が主題だったときに、それは以下どの観点で聞くかで、注意して聞き入れる情報や考える質問・疑問が変わってきます。

 

  • 技術を利用(カギ屋の目線)
  • 技術を悪用(泥棒の目線)
  • 防犯の観点(警察の目線)

 

聞き手側が、どのように情報を噛み砕いて消化するべきなのか。を知るためには、理由を伝えておく必要あります。

 

獲る効用は、聞き手をモチベートするために言及するべきです。

情報を獲たその先におきる変化、獲得する利益、めざすゴールを聞き手が知ったとき、彼らは襟をただします。メリットを提示することでその情報に価値を明らかにし、積極的にはなしを聞く心構えや姿勢を強めることにつながるのです。

 

これらを伝えるタイミングは、はなしの最初と最後の2回です。

最初に話すのは前述の通り、話を聞く前に聞き手の思考を方向づけるためです。最後に話すのは"まとめ"としての機能そのものを期待しています。長い時間をかけて大量の情報を処理した後、「結局なんだったんだ。」と思われた悲劇でしかありません。聞き手に、趣旨を再確認してもらうためにも最後のまとめは不可欠です。

 

Tipその3 話をするときに、抽象的な自己言及をする

「抽象的な自己言及」とは、ある情報が、情報全体においてどのような役割・機能をはたしているか。を説明する情報です。たとえば以下のような表現がそうです。

 

「私が言いたいことは。。。」

「あなたがたが今後すべきことは。。。」

「この理由は。。。」

「具体的には。。。」

 

【TODO】抽象的な自己言及をこまめに話の中にいれる

これらメタ言及フレーズが授業をするなかで必要な理由は「話す」というコミュニケーションがもつ制約にひもづきます。「話を聞く」という行為は、「文章を読む」という行為と違いって、その情報の全体像を一覧で確認したり、受け手側の都合で、任意のタイミング・回数で任意の情報を確認したりすることができません。

 

まさに今聞いている内容が、はなし全体のなかでは趣旨なのか、理由なのか、具体的なのかを

推測することは、聞き手の負荷になったり、聞き手の誤解を招くきっかけになるのです。

 

聞き手の推測がはらむコストやリスクを軽減するためにメタ言及フレーズは欠かせません。文章を書く際に、逐次このメタ言及フレーズを入れているとクドくなりますが、口頭であれば話し手/聞き手にそれほどストレスにはならないため、こまめに利用することをお勧めします。

 

メタ言及は基本的に、前述したアジェンダと同様の考え方です。

  • アジェンダ「文章全体におけるパラグラフの関係性・位置付け」を説明するもの

  • メタ言及フレーズは、「パラグラフ内の情報の関係性・位置付け」を説明するもの

と類似する機能をそなえています。

 

最後に

今回記載した内容は基本的に、仕事でのプレゼンテーションやミーティングの技術をもとにしたものです。いわゆるビジネス・パーソン経験のある人には常識的なことだと思います。

 

しかし、かなしいかな学校の先生方はこの認識あまりないようで。(あくまで個人の経験をベースした偏見的観測ですが。)

 

繰り返しになりますが以下3つで最低限の品質は確保できるはずですので、一度お試しくださいまし。どうか。

 

  1.   Tipその1 アジェンダを提示する
  2.   Tipその2 最初と最後にまとめを提示する
  3.   Tipその3 話をするときに、抽象的な自己言及をする

 

これらをTipsを実行する前提で授業の準備をすれば、自分自身の情報整理にもなります。違う見方をすれば、これまで如何にテキトーな準備で、コミュニケーションをしていたか省みる契機になると思いますし。

 

以上です。